ビルを殺れ!

古今東西いろんなホラーを紹介するよ。夏といえばホラー映画!彼氏と、彼女と、友達と。たまには1人でしっとりと。

ゲット・アウト

原題/Get Out

公開/2017

 

今、巷で超話題のホラー映画、「ゲット・アウト」をやっと見てきたので報告します。

 

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 "今、最も売れるホラー映画を作る男"として名高いジェイソン•ブラム製作、コメディアンとして活躍しているジョーダン•ピールが監督と脚本を担当している。

 

 

あらすじ

黒人青年のクリスは白人である彼女の実家へあいさつに行くことになった。

家族は黒人差別否定派を主張する割には家の使用人や家政婦は黒人だし態度もよそよそしい。

おまけにその使用人や家政婦も同じ黒人なのに自分に攻撃的である。

彼らは一体…

 

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↑笑顔が超怖い家政婦

 

 

本作は批評家からの評価がとてつもなく、高い。

ここで気をつけて欲しいのだが、"批評家が高評価だからと言って必ずしもおもしろい訳ではない"ということだ。

 

 

数々の賞を受賞し、批評家からの評価が高く、見た人みんなが口を揃えて良いと言い、何年経っても名作と受け継がれていたとしてもつまらない人にはつまらない作品は存在するということだ。

 

「周りが面白いと言ってるから、これをつまらないと言っては自分は良さがわからない人間に思われてしまうのでは?」という心配は誰にでもある。

でも自分に嘘をついては映画も楽しめないし映画の質も上がっていかないので良くないのである。

現に自分は「アバター」は全然おもろなかったし、「パラノーマル•アクティビティ」は初めて映画館で寝た。「君の名は。」は映像や音楽は素晴らしいのになんでこんなにつまらないのかと悲しくなった作品だ。

逆に「アタック•オブ•ザ•キラードーナツ」は発売日にDVDを予約したし後世に残してほしい作品だ。「13日の金曜日」シリーズで最も酷評された「PART8」がすごく好きだ。

 

だから映画を見るときもあんま星の数は参考にしないようにしてます。

ハードル上がっちゃうしね!

 

だいぶ脱線しましたが本作のレビューに戻りましょう。

 

さんざん人の評価に流されないようにと話してきましたがこの映画は面白かったです笑

序盤は黒人であることを受け入れられたことに対する安堵感、中盤は違和感に気付くも一体何なのかが分からない不気味さ、終盤は一気に伏線の回収とトントントンと進みます。

 

 

最初は当然だけど家族の行動が全て謎。

勝手に開いている戸も、抜かれた充電器も、アイスティーを異様にかき混ぜることも。

しかし後半になり、やっと意味がわかる。

あの行動はそういう理由があったのかと… 

 

残念ながらこの映画はネタバレをしないで語るにはここまでが限界だ。

そう、ネタバレをしないためには、「白人の彼女の実家へあいさつに行ったが何かがおかしい。」以上は言えないのだ。

 

だからこれを読んでいるみんなには映画館へ足を運んでほしい。

後悔はしないと思う。

ちなみに口コミでかなり話題になっているので土曜の朝8:30にTOHOシネマズ新宿へ行ってもすでに11:00と16:50の回は完売なので注意したれり。私は結局19:20の回を見ました。

怖さは控えめなのでカップルで見に行っていんじゃねーの?知らねーけど俺一人で見たけど、

 

怖さ★★☆☆☆

グロ度★★☆☆☆

得体の知れなさ度★★★★☆

もう一回観たくなる度★★★★★

クリビツテンギョー★★★★★

総合評価/88点

 

 

もう一度言うがこの映画はネタバレを"絶対に"見てはいけない。

シックスセンス」とか「ソウ」とか「ユージュアル•サスペクツ」並みに見てはいけない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1回映画を見たならばここから下を読んでほしい…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※ネタバレ注意※

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本作は本当におもしろいのでちゃんと見てほしい。

未見のそこの君!

言う通りにここから先は読むんじゃない!

ここから先は見た人向けの伏線集だよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アーミテージ家の真の狙いは黒人を誘拐して催眠術と外科治療で身体と精神を乗っ取ること(霊的な意味でなく)。

乗っ取られた側も意識はあるようなので死にはしないというのが言い分のようです。

実際、使用人にはアーミテージ家の祖父が、家政婦には祖母が乗り移っています。

これは終盤で明かされる事実ですが、実は思い返してみるとそのヒントは序盤から散りばめられていたのです…

 

 

 

①シカとの衝突事故

彼女の実家へ車で向かう途中、不幸にもシカを轢いてしまいます。

しかしこれもアーミテージ家による策略だったら?

この後、彼女の母親に催眠術にかけられるクリスですが、それは過去のトラウマと結びつけて身体と精神を乗っ取ると言うものです。

クリスは母親を轢き逃げで亡くしており、そのトラウマをより思い出させるためにシカとの事故を起こしたのでは?

そう考えるとアーミテージ家の策略は既に始まってたのかも知れませんね。

 

 

②免許証の提示を拒む彼女

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シカを轢いた後、警察を呼ぶとなぜか運転していないクリスにまで免許証の提示を求める白人警察。

彼女は運転していないのだからと免許証の提示を拒む。

ホラー映画を見慣れている人にとって、田舎町の警察ほど信用ならない人はいない。

大概すぐ死ぬ噛ませか、町ぐるみで何か良からぬことを企てているかのどちらかだからだ。

この時点では「もしや彼女だけは本当に味方で家族と町は変だという展開か…?」と考えるがなんてことはない、彼女も変でした。

つまりクリスの免許証を見せることで足がつくのを恐れていたわけです。

 

 

③前髪を気にする家政婦

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 ↑笑顔が超怖い家政婦(2回目)

家政婦は鏡やら窓ガラスやらで異様に前髪を整えている。

終盤で分かることだが、精神を乗っ取る際に外科手術で頭を開くのだがその傷跡が鮮明に残ってしまうのだ。

それを隠すために家政婦、もといアーミテージ家祖母は前髪を異様に気にしていたのだ。

 

 

 ③抜けている充電器

寝ている間や外へ出ている間、勝手にスマホの充電器が抜けていることがあったが、これは単純に外部との連絡を取れなくするためである。

これは割と簡単に分かることだが、問題はそれをやった犯人、笑顔が超怖い家政婦(3回目)f:id:dehix:20171112143544j:image

 がクリスに謝りに来るシーンである。

まさにこの画像のシーンだ。

このシーンは本作最恐のシーンと言っても良い。

不気味なくらい露出している歯、動かない目、なぜか溢れる涙と得体の知れない恐怖が味わえる。

 

 

 

④勝手に開いている扉

ホラー映画で勝手に扉が開いているなんて何かに導かれているような嫌な感じがするがこの映画では実は違う。

この勝手に開いている扉の先には彼女がこれまでに誘拐した黒人とのツーショット写真が隠されている。

つまりこの扉を開けていたのは家政婦の中に微かに残った本人の意思で、クリスにアーミテージ家の本性を伝えようとしていたのだ…

 

 

 

とりあえず見た後私が気づいたのは上記の点くらいですが他の方のレビューを見てみるともっと深くて細かい伏線もたくさんあるみたいですね。

とにかく見終わった後はもう一回見たい!

最初から見て「ああ、これはそういうことか」って思いたい!

すっきりしたい!

と、いうことで今度2回目を見に行ってきます。

2回目も感想書くつもりなのでお楽しみに♪