ビルを殺れ!

古今東西いろんなホラーを紹介するよ。夏といえばホラー映画!彼氏と、彼女と、友達と。たまには1人でしっとりと。

レザーフェイス 悪魔のいけにえ

原題/Leatherface

公開/2018

 

前作「飛び出す!悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲」(タイトルこれで合ってる)から早5年。

現在公開中でレザーフェイスレザーフェイスに至る経緯を描く本作。

見てきたので紹介します。

ホラーファンなら1人でも、同じくファンの友人と見るのはオススメだが恋人と見るのはオススメできない。

 

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昨年この世を去った元祖「悪魔のいけにえ」生みの親トビー・フーパー生涯最後のプロデュース作品。

説明不要かもしれないが知らない人のために「悪魔のいけにえ」シリーズを一応おさらいしておく。

 

悪魔のいけにえ」は1974年のアメリカ映画。

若者5人が車でテキサスを走行中、とあるヒッチハイカーを拾ったことから人皮の仮面を被ったレザーフェイスとその家族に襲われることになる。

原題は「The Texas Chain Saw Massacre」

「テキサス 電動のこぎり大虐殺」である。

(余談だが初代レザーフェイス役のガンナー・ハンセンは後に「レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー」に出演している。読み方はマサカーで合っている。)

 

その滲み出る強烈な不快感と恐ろしさ、そして後のホラー映画に多大なる影響を与えたことからマスターフィルムがニューヨーク近代美術館に永久保存されることとなった。

ホラー映画としてはこれ以外には「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」のみ。

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッドの紹介↓「http://dehix.hatenablog.com/entry/2016/10/14/233044

 

いわゆる"殺人鬼モノ"としては「ハロウィン」よりも「13日の金曜日」よりも「エルム街の悪夢」よりも先輩。"食人モノ"としては「サランドラ」や「食人族」よりも、さらにホラー映画としても「エイリアン」や「チャイルド・プレイ」よりも先輩。

 

実はホラー映画黄金期の80年代よりずっと前の作品なのだ。

 

今回の「レザーフェイス 悪魔のいけにえ」は実に8作目。

ホラー映画の側面よりはレザーフェイスになるに至った経緯にフォーカスした作品となっている。

 

 

あらすじ

5歳の誕生日プレゼントにチェーンソーをもらった少年。

彼はとある事件がきっかけで更生施設に送られてしまい、生まれ変わるために名前も変えられてしまった。

少年はある日、騒動に乗じて施設長を殺害し逃走。

逃避行の中、さまざまな困難の果てに彼の心境に変化が訪れる。

今や伝説となったレザーフェイスはいかにして生まれたのかが暴かれる…

 

 

 

実は6作目の「テキサス・チェーンソー ビギニング」でもレザーフェイスとこババ・ソーヤー誕生の話が描かれているがこちらは文字通り誕生、つまり"出生"の秘密が明かされている。

くどいようだが今回はあくまで"レザーフェイス"という"存在"が生まれた話である。

 

 

 

 

実はこのシリーズは何度もパラレルワールド化しており、ファンとしてはレザーフェイス何人目だよとツッコミたくなるところだがそこはぐっと我慢。

ホラーファンなんてもはや見るのが義務化している。

 

R18指定だがそこまでドギツいシーンはないのでそれが目当てで見に行った人には少し物足りないかもしれない。

むしろ今回は最後の展開が見ものなので89分でさっくりと終わった方がよかったのかもしれない。

 

 

今作は絶対に「悪魔のいけにえ」シリーズを全て見終えてから鑑賞してほしい。

劇場で見たい人は大急ぎでレンタルビデオ屋に行こう!

 

 

今までのシリーズといえば、1作目は不快感を追究し、2作目はトビー・フーパーが監督だが本人も前作を超えられないと悟り、コメディよりの作品となった。

3作目以降は監督もまちまちだが特に言うことはない凡作になっている。

だが今回は新たな試みが見えた。

それは"叙述トリック"である。

 

おっとここから先はネタバレ注意だ!

今後このシリーズを見ようと思ってる人は見ないように!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレあらすじ

新米看護師リジーは希望して更生施設に着任。

そこでロン毛の巨漢青年、バドと出会う。彼は統合失調症だったが、問題児アイザックに絡まれるリジーを体を張って守るなど心優しい一面も見せる。

また、バドの良き理解者であるジャクソンともいい感じになる。

 

ある日、ソーヤー家の母親が息子を返せと施設を訪ねてきた。しかし断られてしまい、トイレに篭って騒動を起こす。

母親の狙い通り、施設は混乱。

多くの収容者が逃げ出してしまう。

問題児のアイザックは恋人であるクラリスとともにバド、ジャクソン、リジーを人質に取りながら逃亡を続ける。

しかし横暴なアイザックはバドの怒りを買い、殺されてしまう。クラリスもまた追ってきた警察に銃殺されてしまう。

 

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迫ってきた警察だがバドは勇敢にも2人を守るために警官に立ち向かう。

だが健闘むなしく弾丸はバドの頭部を貫き、彼は息絶えてしまうのであった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

え?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レザーフェイス死んだ……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、ここがトリックなのだ。

映画を最初から見ていると明らかにバドが中心に描かれており、彼がレザーフェイスなのだと思い込んでしまう。

しかもこのトリックは「悪魔のいけにえ」シリーズを見ている人ほど引っかかってしまう。

その理由はいくつもある。

 

①容姿

前述の通り、バドはロン毛で巨漢。

まさにレザーフェイスそのものである。

その見た目からまず彼がレザーフェイスだと思ってしまうのである。

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②無口

全前作ではレザーフェイスは鳴き声のようなものは発するが喋ったことはない。

バドも統合失調症のため、セリフは「ジャクソン」の一言のみ。

ファンからするとレザーフェイスは喋らなくて当たり前なのだ。

 

③暴力前科あり

施設には時折、養子を迎える夫婦がいるようでバドも過去に一度施設から出たことがある。しかしおもちゃを取り上げられたことから夫婦を意識不明になるまで殴り続けたことが作中で明かされている。

また、施設から逃走する際もわざわざ施設長室に赴き、施設長を殺している。

この頃からレザーフェイスの片鱗を見せている…と視聴者に思わせるのが狙いだ。

 

④タフ

施設から虐待を受けてもアイザックに暴力を振るわれても銃で腹を撃たれてもなんのその。

ホラー映画では「やっつけたぞ!」と思ってもやっつけてないことが多い。

結果的にレザーフェイスなどの殺人鬼は"タフ"なのだ。

 

⑤美人好き

レザーフェイスは捕まえた女の子が好みだとすぐには殺さず、会話を楽しんだり(?)社交ダンスを一緒に踊ったりする。

命乞いをすると一瞬躊躇したりと意外と女たらしなのである。

バドも美人看護師リジーを身を呈して守ったりしていたことから彼をレザーフェイスと間違えても致し方ないことである。

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⑥ポスター

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先ほどから貼っているこの画像、実はポスターになっている。

 

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レザーフェイスの映画のポスターなのだからレザーフェイスが写っているに決まっている。

そう無意識に思ってしまうのが人間である。

誰もこれがレザーフェイスじゃないなんて思わないだろう。

これは配給会社の広報部が有能だったに他ならない。

集客のために公開前から犯人が妻◯木聡だと明かす日本とはエラい違いだ。

 

これらの理由からバドがレザーフェイスであることは疑う余地がないのである。

だからバドが頭を撃たれるシーンは心底驚いた。

ちなみに友人と見に行ったのだが友人はまだこの時点では頭が混乱しており、「頭撃たれても死なないなんて流石レザーフェイス。タフや。」などと訳の分からないことを供述しており……

 

 

ということで本作は展開にびっくり、この手のホラー映画でこの手法にびっくりな2度びっくりする作品なのである。

見る前に読んでしまった人は残念。

違う作品でびっくりを味わおう。

 

ちなみにラストは近年のホラーの流行りなのか、ちゃんとバッドエンド(見ようによってはハッピーエンド)で締めてくれる。

 

兎にも角にもファンにとってはいい意味で裏切られる作品だ。

 

 

グロ★★★☆☆

怖さ★☆☆☆☆

驚き★★★★☆

家族愛★★☆☆☆

総合評価/75点

ゲット・アウト

原題/Get Out

公開/2017

 

今、巷で超話題のホラー映画、「ゲット・アウト」をやっと見てきたので報告します。

 

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 "今、最も売れるホラー映画を作る男"として名高いジェイソン•ブラム製作、コメディアンとして活躍しているジョーダン•ピールが監督と脚本を担当している。

 

 

あらすじ

黒人青年のクリスは白人である彼女の実家へあいさつに行くことになった。

家族は黒人差別否定派を主張する割には家の使用人や家政婦は黒人だし態度もよそよそしい。

おまけにその使用人や家政婦も同じ黒人なのに自分に攻撃的である。

彼らは一体…

 

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↑笑顔が超怖い家政婦

 

 

本作は批評家からの評価がとてつもなく、高い。

ここで気をつけて欲しいのだが、"批評家が高評価だからと言って必ずしもおもしろい訳ではない"ということだ。

 

 

数々の賞を受賞し、批評家からの評価が高く、見た人みんなが口を揃えて良いと言い、何年経っても名作と受け継がれていたとしてもつまらない人にはつまらない作品は存在するということだ。

 

「周りが面白いと言ってるから、これをつまらないと言っては自分は良さがわからない人間に思われてしまうのでは?」という心配は誰にでもある。

でも自分に嘘をついては映画も楽しめないし映画の質も上がっていかないので良くないのである。

現に自分は「アバター」は全然おもろなかったし、「パラノーマル•アクティビティ」は初めて映画館で寝た。「君の名は。」は映像や音楽は素晴らしいのになんでこんなにつまらないのかと悲しくなった作品だ。

逆に「アタック•オブ•ザ•キラードーナツ」は発売日にDVDを予約したし後世に残してほしい作品だ。「13日の金曜日」シリーズで最も酷評された「PART8」がすごく好きだ。

 

だから映画を見るときもあんま星の数は参考にしないようにしてます。

ハードル上がっちゃうしね!

 

だいぶ脱線しましたが本作のレビューに戻りましょう。

 

さんざん人の評価に流されないようにと話してきましたがこの映画は面白かったです笑

序盤は黒人であることを受け入れられたことに対する安堵感、中盤は違和感に気付くも一体何なのかが分からない不気味さ、終盤は一気に伏線の回収とトントントンと進みます。

 

 

最初は当然だけど家族の行動が全て謎。

勝手に開いている戸も、抜かれた充電器も、アイスティーを異様にかき混ぜることも。

しかし後半になり、やっと意味がわかる。

あの行動はそういう理由があったのかと… 

 

残念ながらこの映画はネタバレをしないで語るにはここまでが限界だ。

そう、ネタバレをしないためには、「白人の彼女の実家へあいさつに行ったが何かがおかしい。」以上は言えないのだ。

 

だからこれを読んでいるみんなには映画館へ足を運んでほしい。

後悔はしないと思う。

ちなみに口コミでかなり話題になっているので土曜の朝8:30にTOHOシネマズ新宿へ行ってもすでに11:00と16:50の回は完売なので注意したれり。私は結局19:20の回を見ました。

怖さは控えめなのでカップルで見に行っていんじゃねーの?知らねーけど俺一人で見たけど、

 

怖さ★★☆☆☆

グロ度★★☆☆☆

得体の知れなさ度★★★★☆

もう一回観たくなる度★★★★★

クリビツテンギョー★★★★★

総合評価/88点

 

 

もう一度言うがこの映画はネタバレを"絶対に"見てはいけない。

シックスセンス」とか「ソウ」とか「ユージュアル•サスペクツ」並みに見てはいけない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1回映画を見たならばここから下を読んでほしい…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※ネタバレ注意※

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本作は本当におもしろいのでちゃんと見てほしい。

未見のそこの君!

言う通りにここから先は読むんじゃない!

ここから先は見た人向けの伏線集だよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アーミテージ家の真の狙いは黒人を誘拐して催眠術と外科治療で身体と精神を乗っ取ること(霊的な意味でなく)。

乗っ取られた側も意識はあるようなので死にはしないというのが言い分のようです。

実際、使用人にはアーミテージ家の祖父が、家政婦には祖母が乗り移っています。

これは終盤で明かされる事実ですが、実は思い返してみるとそのヒントは序盤から散りばめられていたのです…

 

 

 

①シカとの衝突事故

彼女の実家へ車で向かう途中、不幸にもシカを轢いてしまいます。

しかしこれもアーミテージ家による策略だったら?

この後、彼女の母親に催眠術にかけられるクリスですが、それは過去のトラウマと結びつけて身体と精神を乗っ取ると言うものです。

クリスは母親を轢き逃げで亡くしており、そのトラウマをより思い出させるためにシカとの事故を起こしたのでは?

そう考えるとアーミテージ家の策略は既に始まってたのかも知れませんね。

 

 

②免許証の提示を拒む彼女

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シカを轢いた後、警察を呼ぶとなぜか運転していないクリスにまで免許証の提示を求める白人警察。

彼女は運転していないのだからと免許証の提示を拒む。

ホラー映画を見慣れている人にとって、田舎町の警察ほど信用ならない人はいない。

大概すぐ死ぬ噛ませか、町ぐるみで何か良からぬことを企てているかのどちらかだからだ。

この時点では「もしや彼女だけは本当に味方で家族と町は変だという展開か…?」と考えるがなんてことはない、彼女も変でした。

つまりクリスの免許証を見せることで足がつくのを恐れていたわけです。

 

 

③前髪を気にする家政婦

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 ↑笑顔が超怖い家政婦(2回目)

家政婦は鏡やら窓ガラスやらで異様に前髪を整えている。

終盤で分かることだが、精神を乗っ取る際に外科手術で頭を開くのだがその傷跡が鮮明に残ってしまうのだ。

それを隠すために家政婦、もといアーミテージ家祖母は前髪を異様に気にしていたのだ。

 

 

 ③抜けている充電器

寝ている間や外へ出ている間、勝手にスマホの充電器が抜けていることがあったが、これは単純に外部との連絡を取れなくするためである。

これは割と簡単に分かることだが、問題はそれをやった犯人、笑顔が超怖い家政婦(3回目)f:id:dehix:20171112143544j:image

 がクリスに謝りに来るシーンである。

まさにこの画像のシーンだ。

このシーンは本作最恐のシーンと言っても良い。

不気味なくらい露出している歯、動かない目、なぜか溢れる涙と得体の知れない恐怖が味わえる。

 

 

 

④勝手に開いている扉

ホラー映画で勝手に扉が開いているなんて何かに導かれているような嫌な感じがするがこの映画では実は違う。

この勝手に開いている扉の先には彼女がこれまでに誘拐した黒人とのツーショット写真が隠されている。

つまりこの扉を開けていたのは家政婦の中に微かに残った本人の意思で、クリスにアーミテージ家の本性を伝えようとしていたのだ…

 

 

 

とりあえず見た後私が気づいたのは上記の点くらいですが他の方のレビューを見てみるともっと深くて細かい伏線もたくさんあるみたいですね。

とにかく見終わった後はもう一回見たい!

最初から見て「ああ、これはそういうことか」って思いたい!

すっきりしたい!

と、いうことで今度2回目を見に行ってきます。

2回目も感想書くつもりなのでお楽しみに♪

グースバンプス モンスターと秘密の書

原題/Goosebumps

公開/2015

 

久しぶりに夢のようなファンタジーに出会ったので紹介したい。

その名も“グースバンプス”!

何度も言いたくなる響きの良いタイトルだ。

 

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ジャック・ブラックのコミカルな演技、オデイア・ラッシュのみずみずしさ溢れるかわいさだけでも見る価値充分。ディラン・ミネットは市原隼人似。

 

中でもオデイア・ラッシュは本当にかわいい。イスラエル出身とあって堀が深く、大人っぽい美人といった顔立ちだがどこか幼げな表情から繰り出される笑顔には思わず悶えてしまう。

マディソン・ウルフと並び、今お気に入りの若手女優だ。

 


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↑オデイア・ラッシュちゃん。美しい。

 


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↑マディソン・ウルフちゃん。彼女の主演作ものちほど...

 


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ジャック・ブラック

なんとも安定した爆笑演技

 


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↑ディラン・ミネット(市原隼人似)

 

さて、本作の原作、グースバンプスは実際に発売されているベストセラーホラートリロジーである。

ジャック・ブラック演じるホラー作家R.L.スタインは実際の原作者である。

そしてスタイン本人も終盤に出演している。

 

本作はそんな彼が書いた小説の怪物たちが現実に現れてさあ大変、というシンプルなストーリーである。

 

出てくる怪物たちは挙げれば枚挙に暇がないが、たとえば

 

雪男とか


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狼男とか
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巨大カマキリとか


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中でも僕のお気に入りは


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これ。小人。こいつら巧みなチームワークで人間をものともしない。おまけに陶器でできてるけどバラバラになっても再生する。

このちょこまか動く感じ、グレムリンを彷彿とさせてお気に入りです。

 

敵の中でもリーダー格なのが腹話術人形のスラッピー。


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結構よく見る腹話術人形だよね。

アメリカではオーソドックスなのか?

「デッドサイレンス」にも出てきた気がするし。

 

こいつは本に閉じ込められていたことを心底憎んでおり、怪物たちを従えてスタインを亡き者にしようと目論む。

 

町を救うため、主人公たちはスタインに、怪物たちが本に閉じ込められる新しい本を書かせることにするが...

 

本作のCGはかなり気合いが入っており、視覚的にも退屈させない。一難去ってまた一難。次々と襲いくる怪物たちのおかげで物語は非常にスピーディーに展開する。

一応ホラーファンタジーということになっているが、ホラー表現もほとんどなく、老若男女誰でも楽しめる作品となっている。

上記以外にもゾンビ、食人植物、エイリアン、ミイラ、透明人間、スライムなどとにかく出し惜しみなしのラインナップ。

 

今年のハロウィンはこの作品を選んでみては?

恋人と見るもよし、1人で見るもよし、子どもに見せるのも超おすすめ。

絶対に退屈させないことを約束しよう。

 

グロ ☆☆☆☆☆なし!

笑い★★★★★抱腹絶倒コメディ!

泣き★★☆☆☆ホロリとくる青春物

総合評価/84点

 

おまけ


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動く彼女はもっとかわいい。

道化死てるぜ!

原題/STITCHES

公開/2013

 

 

『IT』のリメイクが決定したり、『クラウン』や『ポルターガイスト』のリメイクが公開されたりと近年地味に流行っているピエロが登場するホラー映画。

 

今回はその中でも一度聞いたら忘れられないタイトル、その名もズバリ『道化死てるぜ!』を紹介。

 

 


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※読み方は『どうかしてるぜ!』でも『どうけしてるぜ!』でもお好きな方をどうぞ。

 

※注意※

今回の画像はグロテスクな表現を含みます。

 

 

これを見ようと思った理由は実に単純でブラマヨ吉田のギャグが好きだからです。

 

 

あらすじ

クソガキにクソ殺されたクソピエロがクソ復活!

笑えないジョークで殺しまくれ!

 

 

 

実は本作を見る前はちゃんとしたホラー映画だと思っていた。

 

 

しかし冒頭、子どもの誕生日にお呼ばれしたピエロが、

 


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こんな感じでサクッと死ぬ。

 

そして間髪入れず

 


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返り血ブッシャー!ふなっしぃー!!

 

 

ここで気付いた。

 

「これコメディじゃねーか!!」

 

 

そう、本作はれっきとしたホラーコメディである。

 

 

そこでふっと肩の荷が降りた気がして楽~に見れるのである。

 

しかしそこはR18作品。グロ描写は中々。

 

 

といっても

 




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こんなんとか(手に持ってるのはチ○コ)

 

 


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こんなんばっかだ。

でもそこは低予算映画、この後頭が吹き飛ぶシーンは1981年公開の『スキャナーズ』の方が200倍すごい。

まあその安っぽさがこの映画の魅力でもあるわけだが。

 

 

こんな感じでグロ描写にはなかなか思考を凝らしていて好感が持てる。

 

 

ストーリーに関してはあってないようなもの。

あらすじでも書いたがクソガキに殺されたピエロが復讐に来るという至極シンプルなものだ。

 

 

その復活にも大それた理由があるわけでもなく、“ピエロ儀式を行ったから”

なんじゃそら、と言われそうだが俺だってわかんねえよちくしよう。

 

 

ストーリーはあってないようなもの。

残虐ピエロが面白おかしくガキどもを殺していく様を楽しめばいいのである。

 

 

 

 

この映画で一貫しているのは「笑えないジョークで殺す」というもの。

本来道化を演じて人を笑わせる存在であるピエロだが本作では一切の笑いを封じている。その設定を忠実に守っているのは好感が持てる。

たまに自分で決めた設定なのに辻褄が合わなくなって無視しちゃうホラー映画とかあるからね。

でもやっぱり見てる人は笑っちゃうんだからそこは上手い。

 

 

 

人が面白おかしく死ぬと言えばやはり『ファイナルデスティネーション』シリーズの右に出る作品はないが、この作品もなかなか。そして上映時間が87分と短めでサクッと見れるので暇な時間に見るにはもってこいである。

 

 

ちょっと真面目なレビューをしてみるが、本作のようなストーリー展開を“モラルテール”という。直訳すると道徳的物語。

本作のピエロは主人公のクソガキの誕生日を盛り上げるために呼ばれた(クオリティはお察し)のだがそこでクソガキどもにボロクソ言われてあげくの果てにイタズラが過ぎて殺される。

 

ちょっと考えてみるとなんとも不憫な話ではないか?

 

誕生日を盛り上げるためにわざわざ来たのに(何度も言うがクオリティは酷い)誹謗中傷罵詈雑言の雨嵐。

もしそれが自分ならどうだろうか?

そんなクソガキども殺してやろうと思わないか?

少なくとも私は冒頭を見る限りではピエロが可哀想で仕方がなかった。

 

殺した相手が甦って復讐に来る。

悪いことをしたら自分にそれが返ってくる。

 

これって冷静に考えれば当然の報いなのでは?

 

実はホラー映画にはこういった道徳的な展開が少なくない。

単純に主人公たちに感情移入しないで誰が本当に悪いか冷静に考えてみるのもホラー映画の楽しみ方である。

おすすめはサム・ライミ監督の『スペル』だ。

そのレビューはのちほど...

 

 

 

本作は友達と集まってゲラゲラ笑ってみるか一人で見て鼻で笑うかは好みの問題だ。

 

 

グロ★★★☆☆

笑い★★★☆☆

クソガキ★★★★☆

ピエロ全然被害者じゃん★★★★★

総合評価/55点

ゴースト・オブ・マーズ

原題/Ghosts of Mars
公開/2001


奇才ジョン・カーペンター擁するSFホラーアクション。
ゴースト・オブ・マーズ』をご紹介。


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あらすじ
火星にへヴィメタ軍団が登場


主人公はナターシャ・ヘンストリッジ
そう、あの『スピーシーズ 種の起源』でその魅惑の体を惜しげもなく披露したあの人である。
『マキシマム・リスク』でもジャン=クロード・ヴァン・ダムと濡れ場を披露したその人である。

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↑この人。お世話になった中学生男子も多いはず。




もう一人の主人公は『アナコンダ』のアイス・キューブ

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↑左の人


そしてみんな大好きジェイソン・ステイサムのブレイク前の姿も拝めるぞ!
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本作のストーリーはほとんどが主人公の回想シーンで進んでいく。
おそらく、というか間違いなく『マッド・マックス』の影響を大いに受けている。


奇抜な姿をしたゴースト(に憑りつかれた人たち)とか、缶を鉈で空けようと思ったら誤って自分の指を切り落としてしまい、仲間に爆笑されるシーンとかその影響が顕著に表れている。


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↑ゴーストの親玉。満を持して登場するわけでもなく、急に天井から落ちてくる。


本作は囚人の護送に向かった警察たちがゴーストの軍団に襲われるという至ってシンプルなストーリーである。
一応ジャンルはホラーになっているが最大の見どころは主人公達vsゴースト軍団のアクションシーンだ。


生き残ることはできなかったがステイサムのアクションはこの頃から冴えわたっているしナターシャも急きょ抜擢された割にはなかなか見事なアクションシーンを演じている。さらにナターシャは一度ゴーストに憑りつかれかけるのだが、強固な意志とクスリ(ブッとぶ方)でそれをはねのける。ゴーストに憑りつかれまいと必死で抵抗するその表情は見事な白目向き。普段の彼女からは想像できないひどい顔である。
日本のタレントはよくSNSに変顔を載せているがその意図は「私かわいいのにこんなこともやっちゃうんだよ、好感度高いでしょ?」とか「変顔してるのに私こんなにかわいいんだよ」とか魂胆がバレバレである。
しかしナターシャはちがう。モデル出身の彼女だが、ゴーストの呪いと戦う勇敢な女戦士を魂の芝居で演じきった結果があの顔である。
もしこの記事を見てる人の中に変顔をアップしようとしている人がいたらその前に本作を見てほしい。きっと恥ずかしくて載せられなくなるだろうから。



話は本編に戻って、基本的に相手の武器はびゅんびゅん飛び回るフリスビーのような刃物だが、これの切れ味がなんともよくて腕は落ちるは首は刎ねるはで大盤振る舞いである。
死ぬ人物はもれなく体のどこかしらをスッパスッパと切り落とされていくのだがステイサムは明白な”死んだ”シーンが流れないのでこの頃からステイサムには“死なない男”のオーラをまとっており、カーペンターもそれを感じ取っていたのではないかと思わせる。


しかしここまで書いておいてまことに残念だがこの作品は“凡作”である。


ただそこはカーペンター監督、ただでは終わらせない。


本作の悪役、ゴースト軍団は人語を話さず、わけのわからないことを叫んでは松明を持って人間のいる場所へ怒鳴り込んでいく。
その姿にどこか既視感を覚えたと思ったらニュースでよく見る海外の大規模デモである。

自分たちの納得できないもの、自分たちにとって不都合なもの、自分たちにとって不愉快なものは容赦なくなぎ倒し、死人も出る。


一方で人間側も食い下がり、自分たちが正義、それ以外は悪と言わんばかりにゴーストたちを葬っていく。それも相手は原始的な武器、人間は銃火器を使ってだ。



これは現代社会の絶えることのない国民と政府の戦いを描いた作品なのでは?


しかもよく考えてみるとゴーストたちは元々自分たちが住んでいたところを奪われそうになったから人間たちに襲いかかっているというだけで、別に人類を滅亡させようとか思ってるわけではない。彼らの行動は当然のことなのである。

なぜ人間が火星に移住することになったかは明らかにされていないが、時は2176年。大方自然破壊・地球温暖化が進み、環境が破壊されて移住せざるを得なくなったのだろう。


そう考えると、勝手に地球を住めなくして、勝手に火星に移り住むことにして、あげくの果てに原住民を殺していくというのは完全に人間のエゴである。



本作はそんな人間のエゴを暗喩している風刺映画なのではないだろうか。



と、こんな感じで単なるホラー映画として見ずに本作を評価してみたが、これを見てあなたは何を考えるだろうか。
少しは映画の見方が変わるだろうか。
単なる娯楽アクション・ホラーにもこんな社会性が隠れているのかと感心しただろうか。
こじつけだと思っただろうか。

もちろんこんな見方をおすすめするわけでも押し付けるわけでもない。
ただこういう見方をすることでより映画の楽しみ方も豊かになるし、もっと多くの作品に触れてみたくなる。
駄作だと思っていた作品が見直してみると傑作に思えるかもしれない。
見るならやっぱりおもしろい映画の方がいいでしょう。


本作の監督はジョン・カーペンター
彼なら狙わなかったとは言い切れない。

グロ★★☆☆☆
怖さ★☆☆☆☆
アクション★★★☆☆
総合評価/45点

ゾンビ

原題/Dawn of the Dead

公開/1978

 

今回紹介する作品はこれ!

 

 


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ゾンビの原点にして頂天、タイトルズバリ『ゾンビ』

 

ゾンビ映画の最高傑作は?」

と聞かれて

 

バイオハザード』と答えるのは純粋な人

 

『REC』と答えるのはニワカ

 

28日後...』と答えるのはあたかもこの作品を発掘したのは自分だと言いたげな痛いヤツ(実際『28日後...』はドメジャー)

 

ゾンビランド』と答えるのはミーハー

 

 

『ゾンビ』を見てこの作品を最高傑作と言わない人間はいない。いや、最高傑作と言わざるを得ない。だって超おもしろいから。

 

 

あらすじ

ゾンビの勢力は瞬く間に広がり、今や世界中がゾンビだらけ。そんな中、主人公たちは巨大ショッピングモールに立てこもるのであった...

 

 

さて、昨今のゾンビといえば身体中が腐って顔はぐちゃぐちゃ、目は血走った強烈なビジュアルな物が定着してきているが本作のゾンビはというと、

 

 


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こんな感じ。

どう見ても顔色の悪いチベットの坊さんである。

 

そう、この作品にはぐちゃぐちゃゾンビはほとんど登場しない。服をボロボロにして顔色をちょっと悪くすればもうゾンビの出来上がりなのだ。

 

金をかけずともいい映画は撮れる、ということを教えてくれる好例である。

 

 

 

本作は言うまでもなく大ヒットし、今でも世界中に熱狂的なファンが数多存在する作品だが私はこの作品がなぜおもしろいかが長年分からなかった。

 

確かにおもしろいのだ。しかしなぜおもしろいかが分からない。このジレンマを高橋ヨシキ氏が解消してくれたので以下氏の解説を紹介する。

 

 

「ゾンビはクラシックモンスターの中でも労働者階級のモンスターなんですよ。狼男は大富豪の息子だしジキル博士や透明人間は天才科学者。大アマゾンの半魚人は自然界の崇高な生き物だしドラキュラは貴族の息子で処女の生き血しか吸わないとか贅沢ばっか言ってるんですよ(笑)でもゾンビはちがう。誰でも平等に噛んでくれるし誰でもなれる。しかもクラシックモンスターは大概1人(1匹)しかいない固有のものですが、ゾンビはたくさんいる上に“普通の人”なんです。」

 

また、こうも語っている。

 

「この作品で言えることは“ゾンビと、生きてる人間はあまり変わらない”ということ。劇中でゾンビはなぜショッピングモールを目指すかという説明がありますが、生前の微かな記憶を頼りにゾンビは行動しているんです。生きてる頃のことがぼんやりと頭にあって、自分が行ったことのあるような場所を目指す。だからショッピングモールに行くんです。人間を襲うためとかそういう理由ではなく。それって生きてる人間も同じだと思うんですよ。だって人間だって用もなくショッピングモールにぶらぶらしに行くでしょう?しかも遠目から見たらゾンビと人間の区別がつかない。だからゾンビと生きてる人間はあまり変わらないんです。」

 

 

まさに目から鱗である。

ゾンビは大量にいるし普通の人。特別なものではない。だからこんなにおもしろいんだ。いつ自分がそうなってもおかしくない。その緊張感がゾンビを傑作たらしめているんだ。

 

 

高橋ヨシキ氏のおかげで長年の謎が解けたところで批評に戻ろう。

 

 

本作の魅力はもうひとつあると思う。

それは誰もが一度は想像したことがあるであろう、“大型ショッピングモールを貸し切りにできる”ことである。

いや、本作では貸し切りどころか“自分たちの物”にしている。

毛皮のコートもダイヤの指輪もライフルもテレビも全てが自分のものである。作中でもゾンビを掻い潜って店内に新入できた軍人2人は年甲斐もなくはしゃいでいる。

ここで、見ている人は誰もが身近なショッピングモールを思い浮かべて「自分だったらあの店でこうするなあ」と想像するのである。

そして今度そのショッピングモールに行くとき、

「もしゾンビが現れたらここに逃げ込もう。いやでも同じ考えも持つ人は大勢いるだろうし独り占めできないのは嫌だな・・・」

と考えるのは仕方のないことである。

 

 

自分たちのショッピングモールを楽しむ様子はリメイク版の、『ドーン・オブ・ザ・デッド』のほうがより丁寧に描かれている。こちらもいずれ紹介するが傑作なので是非見てもらいたい一作だ。

 

 

さて、人間にとって愛情とは実に大切なものだがゾンビには通用しない。愛情が深いほどその人がゾンビになったときに引き金を引く指を迷わせる。

ゾンビが現れたときはこの映画を思い出して愛情なんてクソ食らえと言わんばかりにゾンビをなぎ倒していってほしい。

たまに「愛する人に食われるなら本望だ」とかっこいいことを言う人がいるが、生き延びたい側にとってはゾンビが増えるだけの迷惑極まりない行為なので死ぬなら普通に死んでほしい。

 


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↑「演技はダメだがゾンビの演技は天下一品」と評価されたヘリ坊やことデビット・エンゲ

 

 


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↑特殊メイク界の超大御所、トム・サヴィーニ直々に鉈で切りつけられたゾンビ界屈指の名誉を受けたマチェーテゾンビ

 

グロ度  ★★★☆☆

絶望感  ★★★★☆

怖さ★★★☆☆

革命★★★★★

ゾンビ  ★★★★★

 

総合評価/90点

死霊館

原題/The Conjuring
公開/2013

「この作品は傑作である」
私は声を大にして言いたい。
知り合い中に言いふらしたい(てか言いふらしてる)
なのに見てくれる人がいまいち少ないのでここで改めて紹介しようと選んだのである。


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あらすじ
引っ越したら幽霊屋敷だったンゴ


この作品と出会ったのは1年ほど前。
当時ビンボー暇なしだった私はツ〇ヤで旧作レンタル100円を漁る日々だった。
しかし、ふと準新作の棚で足を止めた。最近話題になっている比較的新しい作品だ。
その中で私はこの死霊館を手に取った。
正直私は漢字の入る邦題がどうも苦手で最初は借りる気などさらさらなかったのだ。
だって『The Texas Chainsaw Massacre』 を『悪魔のいけにえ』とか『Evil Dead』を『死霊のはらわた』とか意味わかんないでしょ。(どっちも大ヒットしたからいいけど)
あと最近では
バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』


ダ・・・ダセェ・・・


なんだジャスティスの誕生って。英単語の意味知りたての中学生かはたまた意識高い系の大学生が使いたがる横文字か。
だったら全部日本語で「正義の誕生」のほうがまだマシだ。

ちなみに原題は
Batman v Superman:Dawn of Justice』
直訳すると『バットマンvスーパーマン:正義の夜明け』


か・・・かっけえ・・・


なんだ正義の夜明けって。かっこよすぎる。



だいぶ話がそれたがそんなわけで私は漢字入りの洋画が苦手だ。
しかし「食わず嫌いはよくないな」てなわけで何の気なしに借りてみた。
しかも準新作で350円もした(安)


それが逆によかったのかもしれない。見たかったから借りたわけではないので変な予備知識もなかったし期待もしてなかった。


それがなんだ。
序盤から畳み掛ける心霊現象。じわじわと家族を蝕んでいく悪魔。グロなしで味わえる底なしの恐怖。カメラワーク・音響の使い方、主軸じゃないのに超怖いアナベルの椅子のシーン。斬新なシーツの使い方。頼れるウォーレン夫妻。家族の愛。ホラーファン垂涎もののオマージュ。どれを取っても傑作としか言いようがなかった。

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↑かくれんぼのシーンは予告編でも使われた。


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↑一番グロくてもせいぜいこんなもん


これを見終わった後、私は思った。
「こんな作品がこの世にあったとは。そして今後もこんな作品が生まれる可能性があるとは。ホラー映画ってこんなすげえんだ。」


この作品はニューウェーブホラー監督筆頭、ジェームズ・ワンがメガホンを取っている。
詳しくない人には『ソウ』や『インシディアス』の監督といえばピンとくるだろう。

ストーリーは一応実話に基づいており、劇中のアナベルも実在する。

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↑実際のアナベル。怖いような怖くないような・・・


この作品のすごいところは先にも書いたがグロテスクなシーンがほぼないという点である。
最近のホラーはやはり映像技術が発展してきたこともあり、よりリアルに、よりグロテスクに撮ることが監督の手腕だという傾向にある。
マーターズ』や『ホステル』なんかはその代表格だ。
確かにそれも一理あるのだがそこに重点を置きすぎると内容がおざなりになってしまいがちだ(それを楽しむだけの作品も多々あるので悪いことではない)
ただ最近はそんな作品が増えすぎたと思う。『ハイテンション』とか『ソウ』の後半シリーズとかね。
時代の流行に逆らってなおかつおもしろい。それがこの作品の魅力だ。


そしてもう一つはホラーファンならにやけずにはいられない、有名作品のオマージュの数々。
衣装ダンスから飛び降りるババアは『スペル』、悪霊にぶっ飛ばされて後ろから棚が倒れ掛かってくるのは『死霊のはらわた』とワン監督のホラー映画への愛がにじみ出ている。


ちなみに本作を初めて見たのはDVDだがその後ちゃんと劇場で見ている。今年の7月『死霊館 エンフィールド事件』公開の前夜祭として1と2が同時上映されたのでそのイベントに参加した。なんと高橋ヨシキ氏のトークショー付きだ。




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↑映画ライター高橋ヨシキ氏。映画を語らせたら日本一。


初めてホラー映画で怖すぎて泣きそうになった。目を背けたくなった。一回見てるのに。あとおもしろすぎて感動して何度か泣きそうになった。



そんな本作はまだまだ語ることが山ほどあるが、それは続編の『死霊館 エンフィールド事件』の紹介に譲るとしよう・・・


おすすめの見方はカップルで見るのもよし、友達ときゃっきゃと見るのもよし。万能な作品である。
だがやはり大画面で夜一人で電気を消し、廊下側のドアを開けっ放しにして”大音量”でしっかり見てほしい。
あなたもきっとこの作品の持つ魔力に引き込まれるだろう・・・


グロ ★☆☆☆☆
怖さ ★★★★★
笑い ★★☆☆☆
家族愛★★★★☆
演技★★★★☆
総合評価/90点